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不来方の日々(2893号)

思うままに書いております。最近はテレビやラジオの話が多め。

台風10号被害は天災であり人災でもある

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台風10号被害は天災であり人災でもある

台風10号で被災された皆様にはお見舞い申し上げます。

8月30日の台風。岩手(沿岸部)としては未曾有の豪雨だったようで。
あの日、ほとんど内陸部(盛岡)ではほとんど雨が降りませんでした。
雨雲が内陸と沿岸の間にある山で分断されたような降り方。
冬の雪が奥羽山脈で分断されて秋田は大雪が降るけど
岩手ではほとんど降らないパターンに似ているようでした。

何より思うことは、雨に対して軽く見すぎていたのではないかということ。
強い台風が来ること、雨風が強いことなどあれほど散々報じられていながら、
ほとんど避難をしなかったことが挙げられるでしょう。
「これほどの雨になるとは思わなかった」と言う言葉は、
雨を津波に置き換えれば一番わかるかと思います。

台風慣れをしていない地域だからこそ、今回の台風は
初めてのコースをとられた上に強いものだったので、
住民の方は事前に対応できた行動を
放棄したのも同然と言っていいでしょう。
自治体の避難勧告や指示等は、昨年の鬼怒川豪雨等で
意味を成さないことがわかっているはずです。
自分の身に降りかかるものは、先に振り払うのが一番なのです。

同じように、今春から起きている熊本地震。
熊本は地震が起きないことを1つの売りにして企業誘致をしていました。
その結果が震度7の地震。しかも何度も。
自分のところになかなか来ない天災については、
皆、他人事のように思いあまりにも軽く見てしまいます。

道路や排水路、ダムを作る際も、地域の特性に応じた対応をするものであり
西日本は雨に強いように耐性をつけていることが多く、
岩手の場合は雪や寒さに重きを置いた設計にしていることが多いのです。
よって、西日本と同等の量の雨が降るだけでも、
北日本では被害が甚大になることが多い。
道路の土砂崩れの数が非常に多いことからもわかるかと思います。

ただ、避難するにしても移動する労力や避難所での不便を考えると
避難をためらってしまうこともあるのは当然です。
しかも避難したところで被害がないなんてこともある。
どうしても目先の労力が取り越し苦労になってしまうことにバカバカしさもある。
命と避難の労力を天秤にかけずに、被害が空振りであって欲しい思いを
優先してしまい、今回命を落とした方もいたでしょう。
命を落とすのは震災だけではないのです。

こんなに偉そうに書いていますが、いざ自分が岩泉に住んでいて
今回の台風に遭遇した際にはどういう対応が取れたかはわかりません。
ただ、今回の台風で改めてわかったことは
岩手は雨に弱い。命を守る行動は自ら起こす。それくらいです。

これからまだ先、岩泉や久慈、宮古など沿岸北部を中心に復旧作業が行われますが
1日も早く以前のように笑って過ごせる日々が戻るようお祈りいたします。
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