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不来方の日々(2893号)

思うままに書いております。最近はテレビやラジオの話が多め。

無声映画をあの人の演奏で!

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無声映画をあの人の演奏で!

きょうは県立美術館へ。
BlogPaint
小雨が降り続くあいにくのお天気でしたが、
屋内なので問題なし。

さて、県立美術館で何をしたかというと、
シネマ上映会が午後からありました。
タイトルは、「折鶴お千」という無声映画。
山田五十鈴さんが主演の昭和10年の作品です。
この映画に生の弁士とピアノを付けて、見せていただける。
なかなか贅沢なイベントですが、何と参加自由の無料もの。
そしてピアノ演奏をするのは、新垣隆さん。

・・・気づきました? 新垣隆さんですよ。 
samu
そうです。今年の頭に世間を賑わせた、
この人の影武者をしてた人。
niigaki
こちらですね。
新垣さんの生演奏を聞ける、またとない機会。
会場はほぼ満員御礼。

司会の職員さんが、活弁士の澤登さんの経歴を説明するのですが、
新垣さんの説明は一切なし。
まあ、わかってますけどね。触れないほうがいいのでしょう。


<ここからは映画のお話です。ネタバレ注意。>
映画内容は、明治時代のお話。
東京は万世橋駅。激しい雨で電車が止まっている。
待合室には昔美しかっただろう面影が残っていながら
完全にキ○ガイ染みた怪しい女性。
医者先生の紳士がホームから神田明神を見ながら、あの日を思い出している。

神田明神で自殺しようとする若者・宗吉を救うお千。
お千を食いものにする詐欺の古美術商のところで使用人をするようになる宗吉。
宗吉は近江から出てきて、医者になるために上京したが学校に通うためのお金もなく、
仕事もなく、絶望から自殺をしようとしてお千に止められたのだった。

お千はお縄の片棒を担ぐ仕事から足を洗いたいが、
なかなか抜け出せないでいたが、宗吉への暴力がエスカレートするうちに、
意を決して2人で抜け出す。小さい居を構え、宗吉は医学校へ通いだす。
しかし生活すら苦しい上に学費も払う日々。
お千は手に職もなく、質に反物を入れ、それもできなくなり、ついに身を売る。
宗吉の出世がお千の何よりの夢・幸せになっていたのだが、
連れ込んだ客の忘れ物からお千が捕まってしまう。

その後生き別れた2人。
宗吉はその後、医学校の教授の支援もあり、
留学もして立派な医者になった。

・・・その医者こそ、回想する医者先生(宗吉)だった。

運行が再開されるが、待合室のイカれた女性が倒れ宗吉が診ることになる。 
この女性こそ、お千だった。
お千はもう施しようのない状態だった。
別れてからの労苦と自分の幸せな状態。悔やんでも悔やみきれない後悔。
お千は宗吉と別れてからも、宗吉を思うばかりに
現実と思い出の見境がつかなくなり、病んでしまったのだった。


ハッピーエンドではありません。
明治時代の女性の現実を描いた作品でした。
何より山田五十鈴さんの18歳の姿。
美しさもありながら、演技のうまいこと。

今まで必殺シリーズの再放送でおばちゃんの山田五十鈴さんしか
見たことがなかった気がしますが、
大女優と言われる所以を拝見できました。 
新垣さんのピアノ、 澤登さんの活弁が見事にマッチして
90分飽きずに見ることができました。

今回、新垣さんは声を一切発せず。演奏役に徹されておりました。 
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